俺ってそういうヒトだから

たけしのTVタックルテレビ朝日)を、毎週楽しみにしている。
TV番組を楽しみにしているって、最近ではなんだかアホっぽく写るらしい。
よく「おれ、テレビとか全然見ないしなぁ」と言う人がいる。
実際に見てないのかもしれないが、どこか「TVを見ない事でインテリ系知性をもつ自分アピール」という意図を読み取ってしまうのは邪推だろうか。
確かに知性豊かに思われるのは気分がいい。僕だってそう思われたい。
しかしそれ以上に、「知性豊かに見られたい」と願っている事を悟られるのが怖い。悟られたが最後、いままでの演出は全くの逆効果、軽蔑の刃となって自分に降り注ぐ。だから、おいそれと「TVってあんまり見ないから」とか、したり顔で言えない。
と書いて、僕自身が「頭良さそう」と思われたい事をばらしてしまった。さらに言うと、「TVって見ない」って言っているのは、何を隠そう僕です。ええ。そしてウソです。ロンドンハーツとかかなり楽しみにしてます。こないだのスペシャルで、騙されたペナルティのワッキーが落とし穴に落ちたとき、20分くらいは笑い続けました。
ああ、落とし穴はおもしろいなぁ。

さて、「頭がいいです」って顔をしたパネリストが集まるTVタックル政治特集ですが、郵政民営化の話題の時に片山虎之助参議院議員が「総理のビヘイビア(行動・態度)ですとね、解散だってあり得る」と語り出した。
司会である阿川佐和子のイジワルセンサーは、その不用意な発言を見逃さない。
「じゃあ、虎ちゃんは今どんなビヘイビアなの?」
片山議員は顔を引きつらせながら笑顔で流したが、これは恥ずかしい。一番あげつらわれる、無意味な外来語の使用。この地雷を踏んでしまったわけだ。
それも、ビヘイビアて。もっとあるだろう、かっこいい外来語が。よりによってビヘイビア。あまつさえビヘイビア。いやぁ、ビヘイビアと来たか。参った。
僕はこの瞬間を忘れない。もしビヘイビアが流行ったら、発祥はここである。
「お前のビヘイビアってさー」って感じで高校生が使ったり。
「あんたのビヘイビアって、いつもそうよ!」と夫婦喧嘩で涙を流した妻が。
ああ、片山虎之助はおもしろいなぁ。

追記:
最近よく耳にして、なんだかいけ好かない外来語に「レーゾン・デートル」というのがある。フランス語で「存在理由・存在価値」といった意味だ。
「官僚のレーゾン・デートルは・・・」とか、「僕のレーゾン・デートルとして・・」という風に、どちらかというと自分温度が高い人が使いがちだ。ご注意頂きたい。自分語りは地雷が多い。