スプーンで天使が何人踊れるか?

前回の日記も歌の話題だったんだけど、再び。
というのも、この間カラオケに行きました。もう、4年ぶりくらいに。
そしたらですね、予想以上に歌えてないんですよ、自分が。
まあ前から音痴の遺伝子を継承している事は承知していたんですが、やや、目をそらして生きてきました。
が、出会い頭に、ばったりくっきり事実を突きつけられた感じです。
それ以来、歌が嫌いです。
その上、人前で気持ちよく歌う人も嫌いになってしまいました。
気持ちとしては、電車内で携帯を使う人を見た時のような感じです。
その電車でくせ者なのが、案内のアナウンスで、
「次は〜〜上野〜〜、上野〜〜」などと、恍惚な調子でする車掌さんは少なくありません。
音痴としては、これに腹が立つわけです。その歌声のようなリズムと名調子に。
さぞかし気分がよかろうのう、と嫉妬の炎を燃やす有様です。
落ち着きを取り戻せないまま家に帰り、着替えているときに、ふと「上野〜〜」と言ってみました。
これが思いの外、快感。「やっきいも〜〜おいしいおいしい〜」などと、バリエーションも試してみる始末。
なるほどやはり、歌う事の快感というのは否定しがたい。
しかし歌えない小鳥である僕は、どうすればいいのか。
そこで考えついたのが、歌うようにしゃべる事。
といっても、ミュージカルのような訳ではなく、口に出してみて、リズムや調子が心地よいフレーズを見つけ出し無意味に連呼する。
例えば、
1)アウンサン・スーチー
2)サモ・ハン・キンポー
などである。どうでしょうか。口に出してみて、気持ちよくないでしょうか。
アウンサン・スーチーなんて、100回くらい連呼していると、グルーヴが生まれて来るではありませんか。
さらに、
3)トニー・ベラマサ〜ン
というサッカー選手はどうでしょう?僕的には快感。
ベラマとアップテンポに駆け抜けて、”スッ”っと、サ〜〜ンと抜ける。
上質のワインを口に含み、その香気が鼻に抜けるようではないか。飲めんが、ワインを。
といって突き詰めていくと、
「赤上げて 白下げないで 赤下げる」
に行き着いてしまい、ああ、五七調の魔力。