新潟県三条市「洪水の現場から」

僕の実家がある新潟県三条市が大変な事になっている。
大雨とは聞いていたが、さっき報道ステーションを見たら大洪水ではないか。
地元の人がインタビューに答えていて、「こんつぁんの、初めてなんだこって。どんが事らてばね、おめさん」などと言っているのだが、当たり前のように全て字幕スーパーで標準語に翻訳。
ちなみに直訳すると、「こんな事は初めてです。いったいどういう事なのでしょうか、あなたは分かりますか?」という意味あいである。
しかしまあ、東京に出てきて8年、標準語も板に付いてきた僕だが、これほどまでの方言地域であったとは思わなかった。
新たな故郷再発見である。
早速、実家の父親(リョウイチ)に電話で状況を確認してみた。
電話に出ると同時に、流れ込んでくる新潟弁。それにそつなく答える僕も新潟弁。素早くモードが変わる。
で、状況としては、僕の実家の周辺は全く問題ないらしい。
家業である建具屋も通常営業である。
この通常営業というのが落とし穴であったらしく、堤防決壊のその瞬間、現場近くの家で障子戸の取り付け作業をしていたそうだ。
(ちなみに、建具屋というのは、障子戸やふすまやドア等を作って、取り付けたりする家業)
取り付け終わって車に乗ったその瞬間、地鳴りとともに水が迫って来たそうである。
さっき取り付けたばかりの障子戸が、目の前で濁流にのまれる。
リョウイチは軽トラで猛然とダッシュ
事なきを得た上に、途中、ホームセンターから流れ出てきたクレ556スプレー缶を8個ほど拾って帰宅、それで自転車に油をさしている最中に僕からの電話。
どおりで上機嫌。