デブは千里を走れるか

前にもちょっと触れましたが、17日(金)から26日(日)まで、ネパールに行ってきます。
反政府勢力の首都封鎖、イラクでのネパール人殺害に端を発した暴動、さらには外出禁止令と、このところ立て続けに治安への不安を露呈していたネパールです。
どうにか先週時点で外出禁止令も解け、街は平穏を取り戻したようなので思い切って行く事にしました。
悪事千里を走ると言いますが、たいがい外国のニュースというのは凶事のみが伝えられるものです。
イスラエルユダヤ人とパレスチナ人が協力して自治を行っているとか、コロンビアでドラッグ・カルテルが慈善事業をしているなんてのはニュースにならず、いがみ合っての紛争とか、ドラッグ密売がらみでの殺傷事件のみが日本に入ってくるのです。
思い出してみると、僕が新潟のド田舎で高校生をしていた頃、電波少年(テレビ番組ですよ、一応)を見ると、必ず松村が渋谷センター街で袋だたきに遭っているではないですか。
「渋谷っちゅうところは、なんと恐ろしいところであろうか」と、東京の大学を目指していた僕は戦々恐々だったのです。
クラスの中野が「受験下見のついでにセンター街に行ってくる」等と言おうものなら、学校中の女子が千人針を作る勢い。
とまあ、行った事がある人ならば噴飯モノの認識だと思いますが、千里を走った悪事しか情報がない者としては、「怖い所」と認識してしまうのは致し方ありません。

とはいえ、世界のどこに行こうとも、周りへの注意を怠っては悲惨な事態を招きます。
イラクで亡くなられた橋田信介さんが、「今まで平和だと思っていた街が、一瞬にして雰囲気が悪くなる事がある」とおっしゃっていましたが、慣れというものは、そういった微妙な雰囲気の変化に対しての感覚を鈍感にし、危険を招く事が往々にしてあります。
先日渋谷センター街iPodを片手にチンタラ歩行していたら、若い現代版チンピラがいきなりぶつかって来ました。
けっこうな勢いで。
僕はぶつかった衝撃でiPodを地面に落とし、「ぎゃー」と叫んだのですが、チンピラは笑って逃げていきました。
皆さん、最近のセンター街では、わざとぶつかってiPodをコンクリの上に落とさせるというテロルが流行っております。
危険です、センター街は。きっとネパールより。