箱物お手盛り

会社の新年会お知らせメールに「ギター侍の様に、誰か同僚を斬って下さい。ひとりひとネタお願いします」とあった。
僕は新年会に行かなかったから、どのような状況だったのか分からないけど、ともかく、ちょっと毒づかせてもらうなら、あまりにも安易に提供されるフォーマットに乗りすぎだろうと思う。
さらに誤解を恐れず言うと、ものすごくサラリーマンっぽい。世界の中心で愛でも叫んでろ、と言いたくなる。
波田陽区にしろ、「間違いない!」にしろ、やっぱり「流行語大賞」的なフォーマットを提供するのって、すごく受けるんだなぁと思う。
その流れをもっと遡っていけば、飲み会の会話の中で、こんな事を言われたのを思い出す。
「おれがボケてるんだから、ツッこめよ!(笑)」
別に「ボケ・ツッコミ」というフォーマットがどうこうではなく、そのフォーマットに乗って当然という意識は、ちょっと我慢できなかった。
以後、ツッコミを放棄していたら、「ボケ殺し」という異名をもって型にはめられた。いよいよ、うつろな話だと思う。
M1グランプリ以降、意識してポイズン・ガール・バンドの漫才を見ているんだけど、その中で、
「オレは、新宿を歩くときは目を開けるって決めてるんだ」
「じゃあ、漫才の時も、目を開けていこう」
「そうだな、目を開けていこう」
「もう、さんざんやり尽くされた手法だけどな」
「そこは、かぶせていこう。あえて、かぶせて勝負しよう」
「それで、”パクリだ”って言われたら?」
「そしたら、目をつぶって漫才しよう」
ってやりとりがあった。
こういった発想とその連鎖は、すごく尊敬してしまう。