ペヤングの”ぺ”って?

前回の日記では、フマキラーの意味を確かめたところで満足してしまい、ペヤングソース焼きそばの”ぺ”とは何なのか?という新たな疑問を解決せぬまま終わらせた。
が、今日になって、俄然気になってきたのである。”ぺ”が。”ぺ”が僕を支配している。
そこで再びというか、ペヤングの”ぺ”の謎を解明すべく、製造・販売元である「まるか食品株式会社」様に電話をかけ、聞いてみる事にした。
3回くらいの呼び出し音のあと、事務の女性とおぼしき方が電話にでたので、さっそく僕は思いの丈をぶつけてみる。
「御社で販売されているペヤングソース焼きそばなのですが・・・ヤングの部分は、ヤング、なのだろうと理解できるのですが、その前についている”ぺ”。こちらにはどういった意味があるのでしょうか?」
電話口の女性は、なぜかちょっと恥ずかしそうに小声になると、
「それは、ですね、ペア+ヤングで、ペヤングというネーミングなのです」
「ペアっていうと、それは、男女のカップルっていう事なんでしょうか?」
「そうですね。若いカップルに食べてもらいたい、という思いを込めています」
よもやペヤングに若いカップルの意味があるとは。ひいては、そこには愛すら漂わせているとは。崇高なペヤングという名前が心に沁みる。
しかしながら、当然のように湧いてくる新たな疑問。それを続けて聞いてみる。
「意味は分かったのですが・・・あの、ソース焼きそばと若いカップルの愛に・・・どんな関連性があるのでしょうか?」
「・・・」
しばしの沈黙をへて、電話口の女性は、その頬をポッと赤らめながら(想像)、
ソース焼きそばに、愛を込めてはいけないんでしょうか?」と答えた。
こんなにも素直な回答が返ってくるとは、思いもしなかった。うがった質問をした自分を恥じる。
まるか食品社員教育、恐るべしである。
丁重にお礼を述べ、納得の面持ちで受話器を置かせて頂いた。まるか食品の方、どうもありがとうございました。
”ぺ”の謎を解明して充足した僕だが、さらなる驚愕の事実を発見してしまったので、ここに報告させて頂きたい。僕ならずとも、ペヤングの愛にひれ伏すことであろう。
いま現在、ペヤングソース焼きそばのラインナップは「ミニ」「標準」「大盛り」の3種類で展開されている。
かつて、これら以外に、「パーティーサイズ」というハイカラなものがあったのをご存じだろうか?
ともかく、画像を見て頂いた方が早い。
これ(ペヤング焼きそばパーティーサイズ)
どうだろう。
まさに、ペアなヤングが歌い踊っているパッケージ。右上のカクテルグラスには、赤と緑のクリスマスカラーで「パーティーサイズ」と謳われている。
さら注目して頂きたい箇所が、
ここ
どうだろう。
箸が、どういうわけか二人分付いているではないか。
ひとつのペヤングソース焼きそばに、箸が二膳。
まさに、一杯のペヤング。愛のペヤング。肩を寄せ合い、一杯のペヤングすすり合う二人。同棲部屋に響く音。愛とは焼きそば麺のようなもの。その心は、末永く永遠に。直子、春が来たら結婚しようか。
・・・売れない。売れないよ、それは。その世界観は共有できないよ。
しかしながら、この”一カップに箸を二膳”という斬新なコンセプトは、ペヤング誕生に込められた想いを伝えるのに余りある。オーバーランすらしている。ガチだ本気だ真剣だよ、まるか食品
「このパーティーサイズこそ、真のペヤングである」
そう世に問うてもいいのではないだろうか。大いなる賞賛を持って。
しかし、もうパーティーサイズは手に入らない。案の定、まったく売れなかったため、半年と持たずに販売中止となったようだ。
失って初めて分かるパーティーサイズの想い。それは、愛と言い換えてもいいのかもしれない。

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こちらのサイトを参考にさせて頂いた。ありがとうございました。