愛のコリーダ2000

渋谷で『愛のコリーダ2000』をやっているということなので、友人の町田君と観に行ってきました。
いわゆるノーカット完全版で、今の時代にマッチしたボカシが入ったという、必見の代物です。

まあなにせボカシが入るくらいですから、性器のアップ画像は当然のようにありますし、映画の5分の4以上はコトに及んでいる真っ最中です。
それは、「僕のオチンチンは、小便をする時にしか休めないなぁ」というセリフにも表れていますが、これは全く誇張ではなく、夜道を歩く二人を凝視すると、しっかり阿部定の手は旦那の股間に伸びています。
大島渚の演出に抜かりはありません。

女の人がこんな感情を持って、ずーっとそのことばかりを考えているとなると、とても奇異な感じがしますが、こと男に関して言うと、これはいたって自然なことだったりします。

特に小学生高学年から高校にかけて、男子の頭の中は、想像を絶するほどエロで満ちていると言えます。
第二次性徴のテスト中に鼻血を出した柴山君などは素直な方で、その鬱積して抑圧されたエロへの執念は、人それぞれに屈折して、千差万別の性癖を生み出す一因となっています。

小学校高学年時の大前君の場合は、スニゲーター(キン肉マン)の前に為す術もなくいたぶられ、その悲劇的な美の中にヒロイックなイメージを体現するテリーマンにエロティシズムを感じ、テリーマンのはいているピタピタの☆付きパンツの中を想像して悶々としていたそうです。
といっても、彼はけしてホモセクシュアルに育った訳ではありません。

また、村上君の場合は、怪我を押して連続試合出場記録を更新し続ける”鉄人”衣笠(広島東洋カープ)の中にエロティシズムを感じ、今でも自慰行為のクライマックスに衣笠が登場するのが悩みだそうです。

これは、人が思う以上に深刻な悩みです。

さすがに二十歳もすぎれば、いろんな方法で性欲は解放され、ある程度の安定期を迎えるのですが、鬱積時代の屈折した性欲の名残はSMプレイへの憧憬になって表れたり、様々なフェティシズムを形成していくわけです。
テリーマンなんかは、典型的なMだと言えるかも知れません。

前出の友人、町田君にもSの気があるようで、好んでSMビデオを借りるようです。
彼が好きなのはART Videoの男優で【SM界のマジシャン・ミネック(峰一也)】が出演、演出するシリーズです。

彼はレンタルビデオ店でエロビデオを物色中に便意をもよおしたんですが、ミネック出演のビデオを2本同時に見付けてしまい、30分にわたって選択に迷った結果、堪えきれずにわずかな脱糞をするといった失態を演じました。

人間の生理学的な欲望は、どんなに抑圧、体の中に押し込んでおこうとしても、意外な形で顔を出します。