パレード (吉田修一)

2LDKのマンションに、同居し共同生活する5人の男女。出会ったときから「さよなら」を前提としたような、どこか希薄で執着の無い人間関係。「友達ごっこ」と思いながらも、同時に「友達だから仕方ない」とも思う。そんな距離感の中で生きる若者を描いた、”怖い”物語です。パークライフでもそうだったんですが、出会いと別れ、決意、その瞬間の空気、雰囲気。その表現が絶妙なのでして、もう、他の作品も全部読みたくなりました。衝撃的に面白かった。